911 Carrera 3.2 Speedster (1987)

1987 Frankfurt Auto Show


1987年のフランクフルト・ショーにおいて、911スピードスターがデビューしました。356シリーズで人気のあったスピードスターは 1959年の生産を最後にカタログから姿を消していましたが、ようやく 911シリーズでの復活が決定され、たいへん話題となりました。スピードスターに搭載されるエンジンはクーペと共通の 3.2リッター 217馬力ですが、クーペ、タルガ、カブリオレにスピードスターの設定が加わりボディ・スタイルに選択の幅が大きく広がりました。

フランクフルトでのデビューから待つこと約2年、1989年にようやく市販用のモデルが生産されました。ボディは通常のカレラの他に、よりワイドなターボ・ルックを選択することが可能でしたが、ほとんどの顧客がターボ・ルックを選らんだため、約50kg軽量に仕上がるカレラ仕様で出荷されたスピードスターは、製造された2,065台のうち、わずかに171台でした。スピードスターの生産はこの一年限りで終了しています。休日にはサーキットに車を持ち込んでレースを楽しむオーナーを想定しているスピードスターのウィンド・シールドは車載工具で簡単に取り外すことができ、専用のトノカバーで助手席を覆えば、そのままレースにも使えるよう設計されています。

この作品は、タミヤ (TAMIYA) 1/24のプラ・キットを組んだものです。このキットは接着剤を必要としない設計になっているため部品数も少なく組み立てやすいキットのうえ、絶妙のデフォルメで、カレラ・スピードスターを見事に再現しています。ステアリング機構とブレーキを追加し、多少のディテール・アップを施しています。